脳卒中になって、片麻痺になった〜その１「最初の１時間」

２０１５年夏に私は、脳卒中（脳出血）を起こして、救急搬送されました。結論から言うと、今も私は生きています。

ただ、左半身にはいわゆる片麻痺（かたまひ）という形で半身不随の後遺症が残り、身体障害者２級となりました。会社には幸運にも２０１６年の４月に復職できました。今は、杖と補装具をつけて２時間ぐらいの通勤をしています。不自由ではありますが自動車にも乗れるようになりました。その頃のことを記録・記憶として残しておこうと思います。

入院中、私も病院のベッドで「脳卒中　リハビリ」「脳卒中　闘病」という感じで一生懸命検索して、ブログや闘病記、kindleを読み漁りました。今まさに病院で心細い思いをしている方やご家族に届けばと思い少しずつ書いていきます。

私は医療関係者ではありません。なので、医療的な判断も知識もないので、そういうことはここには求めないでください。また私の記憶違い、思い違いもあると思います。ご自分の体のことは実際に診断と検査をしてくれるお医者様の言葉に従ってください。

１，倒れてから１時間まで

盆休みも終わり、まだまだ暑い日が続いている普通のウィークデイでした。昼休みいつものように食事を会社の食堂ですませて、ビルの中の階段を事務所まで下るとき、ややつま先を床にぶつける感覚があったくらいで、私は何も考えずに自分の席に戻ったんです。

席につくと、PCにログインしてメールチェックするかと思ったんですが、両手でするCTl＋Del＋Altの２度押しができません。あれ左手が動かない、しびれたのかな？と思って手を折ったりしていたのですが、感覚があるけど全く動かなくなりました。

１時に来客予定があり、その人が受付に来たことを同じグループの女性に伝えられて、返事をしましたが、舌がもつれてなんだか言葉になりません。ここまで来て、私もなんだか大変なことが起きているのかと思いました。

近くにいた人が、私を席に座らせ、後に床に寝かされました。オフィスの床に寝るのは変な気分です。私の事務所は、１フロア１０００人くらいいて、実はその前の月にも偶然同じフロアで人が倒れてていたので（ブラック企業ではない）スムーズに救急車が呼ばれました。

＃良かれと思ってAEDも用意され、危なくとどめを刺されそうになりました。あれは心肺停止用なので万能ではないのですよ（笑）。

職場のみんなに盛大にお見送りいただき、ストレッチャーに載せられバックヤードの貨物エレベーターから救急車に載せられました。救急車は初めて乗りましたが案外狭いですね。運良くたらい回しにも合わず、床に寝てから２０分後には病院につきました。

後で考えたら、非常にスムーズだったのです。病院の車内で、「脳卒中」という言葉を聞きました。「脳卒中？おれが？えっえっ？なんだっけ脳卒中って？」と思っている間にICUに入りました。この間、意識障害になる人もいるらしいですが、私は意識ははっきりしていました。

そのせいかもしれませんが、慌ただしく処置の準備がされていく中で、ねたまま入院承諾書のようなものや治験の承諾書のようなものに住所名前を書かされました（笑）まじかと思っている間に、CTだかMRIだかの検査が進み、脳卒中それも脳出血に間違いありませんと伝えられました。

しかしおーそんな病気らしい病気なのかという感慨もありません。なぜなら私はトイレにいきたかったんです。今思うとおかしいのですが、「トイレにいってきます」とICUのベッドから立ち上がろうとして、全然力が入らなくてこれは大変なことになったと初めて思いました。これが倒れてから約１時間内でのことです。

続く！